日本各地の肉を使った鍋料理の紹介

肉料理


基本情報

日本の鍋料理は、様々な具材を出汁で煮る料理です。昆布や鰹節の出汁に、醤油や味噌で味を付け、薄切りの牛肉や豚肉、野菜や豆腐を入れます。一緒に食べることで、家族や友達との絆を深める料理で、寒い時期に特に人気があります。

すき焼き(Sukiyaki)

すき焼きは日本の代表的な肉料理です。薄切りにした牛肉、ネギ、白菜、春菊、シイタケ、焼き豆腐、蒟蒻、しらたきなどを鍋にいれて煮込みます。生の卵を溶いてそれにつけて食べるのが一般的です。味付けには醤油、砂糖、日本酒、みりんを使用します。1854年、九州地方の長崎県ですき焼きをたべたという記録がありますが当時は牛肉を食べる習慣がなかったため一般的な料理ではありませんでした。。その後、明治時代になると、庶民の間に牛肉を食べる習慣が浸透し、すき焼きは広く普及しました。日本の和牛は外国の牛肉とは異なり、脂肪分が多くて肉質が柔らかいのが特徴で、そのため高価ではありますが人気があります。


しゃぶしゃぶ(Shabushabu)

しゃぶしゃぶは、薄切りの肉をテーブル上の鍋にある熱湯やスープに通して調理し、それをタレにつけて食べる料理です。タレには柑橘の果汁と酢を合わせたポン酢や、ゴマダレがよく使われます。さっぱりとした味付けが特徴で、年齢を問わず人気のある肉料理です。


きりたんぽ(Kiritanpo)

きりたんぽは、東北地方の秋田県の郷土料理です。棒状にした餅を焼き、その後、棒から外し、鶏肉と一緒に鶏ガラスープで煮込んで食べます。鶏肉には秋田県特産の比内地鶏がよく用いられます。この料理はもともと猟師の間で食べられていたと言われています。


牡丹鍋(Botan-nabe)

牡丹鍋は、野生のイノシシ肉を使った鍋料理で、主に山間部の地域の郷土料理です。イノシシの肉、キノコ、芋、蒟蒻、豆腐を味噌ベースまたは醤油ベースのスープで煮込みます。薄切りのイノシシ肉を牡丹の花のように鍋に盛り付けることからその名がついています。


桜鍋(Sakura-nabe)

桜鍋は、馬肉をすき焼き風に煮込んで食べる鍋料理です。馬肉は一般的には流通していないため、馬肉の産地である青森県、長野県、熊本県等の地域の名物料理となっています。また、味噌をベースに馬肉を煮込んだ桜鍋は東京の伝統料理でもあり、浅草などで提供している飲食店もあります。


ちゃんこ鍋(Chanko-nabe)

ちゃんこ鍋は、主に相撲力士が食べる鍋料理です。味付けは味噌ベース、醤油ベース、塩ベースと様々で、具材には肉団子、白菜、うどんなどを使用します。相撲の聖地である東京の両国には、ちゃんこ鍋を提供する飲食店が数多くあります。


もつ鍋(Motsu-nabe)

もつ鍋は、牛や豚の大腸と小腸を、にら、キャベツ、豆腐と共に煮込んだ鍋料理で、九州地方の福岡県博多の名物料理です。味付けは味噌ベースや醤油ベースがあります。関西地方ではホルモン鍋(Horumon-nabe)とも呼ばれます。ホルモン(Horumon)は大阪弁で”捨てるもの”を意味し、かつて内臓肉が廃棄されていたのを惜しんで鍋料理にしたことが名前の由来となっています。