東日本のうどんの紹介: 後編

基本情報

うどんの”つゆ”には東日本と西日本で大きな違いがあります。東日本では”濃口つゆ”と呼ばれる濃い味付けが一般的で、色も濃くなります。一方、西日本では”薄口つゆ”を用い、これは比較的薄味で色も薄めです。この東西の味の違いには明確な境界線があるわけではないですが、一般的には愛知県と三重県の県境、滋賀県の関が原、富山県の富山市周辺を分かれ目とすることが多いです。


熊谷うどん(Kumagaya Udon)

熊谷うどんは関東地方の埼玉県で食べらている郷土料理です。この周辺は小麦の産地であり古くからうどんが食べられてきていました。熊谷市の町おこしとして宣伝されています。



吉田うどん(Yoshida Udon)

吉田うどんは関東地方の山梨県で食べられている郷土料理です。このうどんは非常に歯触りがあり特徴的な食感です。汁は煮干や椎茸の出汁がよく用いられ具材にはうどんには珍しいキャベツなどが入ることもあります。この地方では冠婚葬祭の際にうどんでもてなす習慣があります。



氷見うどん(Himi Udon)

氷見うどんは北陸地方の富山県で食べられている郷土料理です。このうどんは輪島地域で食べられている”そうめん”が由来です。古くはこの地域での殿様に献上するうどんとなっていました。
麺は細く滑らかな食感が特徴です。



味噌煮込みうどん(Misonikomi Udon)

味噌煮込みうどんは中部地方の愛知県で食べられている有名な郷土料理です。味噌煮込みうどんは各地で郷土料理として存在していますが愛知県で食べられているものは味噌を全て豆で作った”豆味噌”が使われています。この味噌と鰹節の出汁の組み合わせで濃厚な味となります。また麺を作る際に塩を使わない製法も特徴的です。



豊橋カレーうどん(Toyohashi Curry Udon)

豊橋カレーうどんは中部地方の愛知県で食べられている特色のあるうどんです。
器の底に米を入れて山芋をすりおろした”とろろ”をかけます。その上にカレーうどん、うずらの卵を入れて食べます。食べ方も特徴的です。うどんを箸でかき混ぜてはいけません。最初に上のうどんを食べて”とろろ”が見えてから米とカレースープを混ぜてたべます。



伊勢うどん(Ise Udon)

伊勢うどんは中部地方の三重県で食べられている郷土料理です。このうどんの一番の特徴は汁です。うどんの汁には”溜まり醤油”を使います。昔の日本はこの”溜まり醤油”が主流でした。この醤油は材料に小麦を使わず大豆だけで作るため粘土が高く旨味、風味、色ともに濃厚です。また麺の食感も非常に柔らかくなっています。