西日本のうどんの紹介: 後編

基本情報

四国の香川県が発祥の讃岐うどんは、日本を代表するうどんの一つです。かつては西日本の地域限定の食品でしたが、現在では全国的に広まり、讃岐うどん専門の全国チェーン店も多く存在します。また、九州地方には独自の特徴を持つ長崎皿うどんや魚うどんなど、地域に根ざしたさまざまなうどんが楽しめます。


讃岐うどん(Sanuki Udon)

讃岐うどんは四国地方の香川県が発祥の日本三大うどんの一つです。参考までにそのほかの日本三大うどんは秋田県の稲庭うどん、群馬県の水沢うどんがあります。その中でも讃岐うどんは日本全国に浸透しており日本を代表するうどんといえるでしょう。小麦粉を足で踏む独特の製法で作られている讃岐うどんの麺の食感には定評があります。



どきどきうどん(Dokidoki Udon)

どきどきうどんは九州地方の福岡県北九州市で食べられているうどんです。西日本のうどんとしては珍しく東日本の醤油の黒さが目立つうどんのつゆとなっています。。具材は醤油で煮込んだたっぷりの角切り牛肉としょうがをのせます。牛肉は主に頬肉を使います。



丸天うどん(Maruten Udon)

丸天うどんは九州地方の福岡県を中心に食べられているうどんです。丸天とは九州北部の独特の食材で魚のすり身を円形にして油で揚げた練り物です。食感が柔らかく細い麺が特徴です。うどんのつゆの出汁はイリコと呼ばれる乾燥したイワシを材料にします。



皿うどん(Sara Udon)

皿うどんは九州地方の長崎県で食べられる独特のうどんです。1899年に長崎ちゃんぽんを考案した中華料理店の店主が、汁なしのちゃんぽんとして作ったものが由来です。当初の皿うどんは、太い麺を使いましたが最近は細い乾燥した麺を使うものもあります。どちらも具材は同じで麺によって太麺皿うどん、細麺皿うどんとして呼ばれています。



五島うどん(Gotou Udon)

五島うどんは九州地方の長崎県の五島列島で生産されているうどんです。日本三大うどんの秋田県の稲庭うどん、群馬県の水沢うどん、香川県の讃岐うどんに匹敵するほど有名なうどんでもあります。最初に中国から日本にうどんの製法が伝わった場所が五島列島という説もあります。麺の細さは直径2mmと細い麺ながら食感は歯ごたえがあります。麺に椿の油を塗って熟成するのも特徴です。うどんのつゆの出汁にはトビウオを焼いたものを使います。



釜揚げうどん(Kamaage Udon)

釜揚げうどんは九州地方の宮崎県で食べられているうどんです。宮崎市内には100軒以上の釜揚げうどんの店舗があります。釜揚げうどんは四国地方の讃岐うどんが有名ですが、宮崎県には海を隔てた対岸の四国の人々が移り住んできた歴史もあって釜揚げうどんを食べる文化が定着したそうです。



魚うどん(Gyo Udon)

魚うどんは九州地方の宮崎県で食べられている郷土料理です。1940年代の戦時中、食料不足のためトビウオなどのすり身に小麦粉や片栗粉、卵、塩を加えて麺を作ったのが由来です。当時は魚は手に入るが米や小麦粉が手に入らなかったため代用食としてこの魚うどんが作られてきました。